おやつカルパス

先日娘が近所の小学生たちと遊んでいた時のこと。

小学生のお姉ちゃんが「おやつ食べよー。」とみんなに分けてくれたおやつカルパス。

小学生ながらに幼児でも食べられるか心配だったらしく
「ラテちゃん〜、ちょっと辛いけど大丈夫?」
見るからにハラーム(イスラーム法の禁止事項)食品なので、私はあせって
「ラテには無理だよ、辛いもん。硬いし〜」
一生懸命言葉を並べました、、、、が、大好きなお姉ちゃんたちがおいしそうに食べてるものだから、本人はもう食べる気まんまん。 食べたくて仕方がありません。
「ごめんね〜、これ、ラテは食べちゃだめなのー」
「やだ、やだ、だいじょうぶ、たべれるもん、ちっともからくないよ〜」
抵抗する娘。
小学生のお姉ちゃんたちも
「大丈夫だよー。食べられるよー。食べてみてー」
とうとうお姉ちゃんが封を開けてくれました。
「パク」 「おいしい〜」
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実はこんな事は初めてではありません。
同居している母(ラテのばあちゃん)が何気におやつに食べさせていたせんべいに豚由来のゼラチンが含まれていたり、、、
後で私がせんべいの原材料を見て知るのですが、せっかく孫のために買ってきたせんべいが「ハラームなので、もう食べさせないで」とはなかなか私も言えません。
ラマダーンの断食や普段の食事の事、仏教徒の母が私たちムスリムと暮らすために色んな事に気を使っているのはよくわかっています。
入信後すぐイスラーム圏に越し、ハラール食品しか周りになかった状況から一転、日本に帰国後は食べるものには自分で気をつけなくてはいけなくなりました。
夫と娘にハラールな食事をさせるのは私の大事な役目です。
しかし、、、、、  周りの善意とハラール、、、、 時に選択に困ってしまいます。
こんな事じゃもちろんいけない、と思いながら今はまだ娘が小さいので「仕方がない」で済ましている部分も多々あります。
でもそのうち自分の意思で
「食べられないの」
と言ってくれるよう、この地でのイスラーム教育の方針をしっかり夫と話し合わなければ、と思いました。
ここモリーオ市でも色んなパターンの子(ムスリム)を見ました。
他人にお菓子をもらったら必ず「これ、豚入ってない?」と聞く子。
見ていた私がびっくりしてしまうくらい普通にコンビニのフランクフルトをほおばっていた子。
あのままインドネシアに住んでいたら、考えないで過ぎていたことなのでしょう。
モリーオ市の礼拝所では子供向けの勉強会等はまだまだ行われる予定もないので、ムスリムの子供たちが集まり一緒に遊ぶ機会もほとんどありません。
故に他の家庭がどのように教育しているのかなかなかわからない状況です。
そして、厳密に言えば日本のスーパーで買う普通のお肉は豚肉以外でもすべてハラーム。
獣脂を使っていない食品を探すのは至難の業です。
いっそのこと、ベジタリアンになろうか〜、なんて考えたりもしますが、、、
育ち盛りの子供がいるとそうもいきません。
色々考えた末に結局「インドネシアへ帰えれば、、、」という結論にいつも達してしまいます。
日本でのムスリムの食生活、みなさんどのように解決しているのでしょうか、私は本当にこの事には悩んでしまいます。


昨日、スーパーのおやつカルパスの棚の前で立ち止まった娘。
私は「買って〜!」と言われるのではないかとひやひやしてしまいましたが
アルハムドュリッラー、、、、 お目当てはとなりにあった「チータラ」でした。
早くおやつカルパスの味を忘れてくれることを願います。。。